松平郷から六所山と炮烙山

炮烙山 愛知の山、自然
炮烙山

2月初旬。春待つ松平郷から六所山、炮烙山へのハイキングルートを紹介する。
自然と歴史の里、松平郷。令和6年2月10日と11日には天下泰平の祈願祭、裸まつり「天下祭」が予定されており春が一歩一歩近づいている。晴天をえらんで松平郷園地のサザンカ、ロウバイの景観を楽しみながら六所山、炮烙山へハイキングにでかけてみてはいかがであろうか。
(炮烙山は焙烙山と紹介されることもあるが、ここでは国土地理院の地図の表記に準じて炮烙山とする) 

コース概況

徳川家ルーツである松平氏発祥の地、松平郷。徳川氏ゆかりの松平東照宮を起点に展望テラスを経由して六所山、炮烙山へと登り、炮烙山の山頂で眺望と陽だまりランチを楽しんだら松平郷へと戻る。今回のコースは、人数やパーティーの構成、余裕時間等に応じ、豊田市総合野外センターの東駐車場を起点にして六所山、炮烙山をピストンするハイキングに変更することもできる。各人の都合に合わせてご参考にしていただければ幸いである。

六所山ハイキング

ハイキングの前半では、松平東照宮から六所神社、六所山頂と辿り「きつねコース」で豊田市総合野外センターのD広場に下りた後、炮烙山への出発点となる同センター東駐車場へと向かう。尚、同センターの各広場にあるトイレは筆者の山行日時点では凍結防止のためまだ閉鎖されていた。キャンプ場の管理棟と自然の家の管理事務所以外のトイレは使えないので山行の際は最新状況を確認してでかけよう。

八幡神社松平東照宮から展望テラスへ

早朝の冷気の中、松平東照宮に参拝してから登山を開始する。ルート中、北風があたる箇所もあるのでこの時期の着衣はしっかりと準備していきたい。高月院方面へ舗装路を辿り、観光案内図のところで右手の松平親氏の像へと進む。

観光案内図

観光案内図

親氏の像から展望テラスに行くルートは2本あるが、銅像に向かって手前左手の天下茶屋の前を通るルートが松平郷園地内を散策できてお勧めである。尚、天下茶屋は水曜定休日である。

親氏銅像

親氏銅像

冬の季節はロウバイの芳香を楽しめる。

ロウバイ

ロウバイ

右手に氷池跡を見ながら隈笹の中の小道を進み、擬木の丸太階段を上がって行く。階段を上りきると右手奥に松平太郎左衛門家墓所が見え、左手が展望テラスへ続くルートである。松平家の墓所を訪れたら引き返して展望テラスへと向かおう。高月院を左下に見て20分ほど歩くと林道に出合い、正面奥に展望テラスが現れる。名古屋市の高層ビル群や遠く碧南方面まで遠望できる。一服していこう。

展望テラス

展望テラス

六所神社から六所山

六所山へはいよいよ本格的な登りとなる。2万5千分の1地形図には登山路の表示はない。林道北側の尾根を辿るルートとなるため、休憩中に予定ルートを地図で確認しておこう。今回は丑廻り、「いのししコース」で六所神社を目指す。展望テラス脇の道を5分ほど進むと右手が竹林となりマウンテンバイク乗り入れ禁止の白い看板が目に入ってくる。看板脇に丑廻りの小さな道標がある。六所神社へはここから左手の斜面を登っていく。

丑廻り

丑廻り

斜面をひと登りして尾根の上に出る。北風は冷たいが朝日の木漏れ日が気持ちよい。40分ほど尾根を歩くと右手に林道が接するところで表参道との分岐になる。

いのししコース道標

いのししコース道標

上宮(六所神社)・山頂方面、いのししコースへ進むと、じきに伊勢神宮遙拝所が現れ、15分ほどで六所神社に到着する。六所神社の向かいには中電パワーグリッドの六所中継所があり、岡崎方面の展望がひらけている。ハイキングコースではないので案外知られていないようであるが、2、3分の距離なので立ち寄ってみよう。

六所中継所からの展望

六所中継所からの展望

六所神社へと戻り、境内社である蜂ヶ峯神社を過ぎると「きつねコース」、「かもしかコース」との合流地点に到着する。左へ行くとすぐに六所山頂である。展望はひらけていない。六所山展望台跡地の手前から、かもしかコースをトラロープ伝いに200mほど下ると見晴らし台がありわずかな展望が得られるが、時間に余裕がなければ省略しても良いだろう。

コース合流地点

コース合流地点

炮烙山登山口へ

六所山頂からは、コースの合流地点に戻ってきつねコースを辿り豊田市総合野外センターのD広場にあるきつねコース登山口へ下山する。20分ほどで下山できる。

きつねコース登山口

きつねコース登山口

登山口に下り立ったら右に折れてF広場を経由して野外センターの東駐車場へと向かう。下は野外センターの案内図であるが、前述のとおり冬期は各広場のトイレが閉鎖されている。再開されるまでの間、必要時はキャンプ場管理棟もしくは自然の家管理事務所のトイレを利用させてもらおう。

野外センター案内板

野外センター案内板

F広場からは今から登る炮烙山を望むことができる。ハイキングコースを南下すると右手に「うさぎコース」が分かれる。これを通過して野外センター東入口を出て左に曲がれば東駐車場に到着する。

炮烙山

炮烙山

炮烙山ハイキングと下山ルート

ハイキングの後半は、野外センター東駐車場から出発して炮烙山ヘ登り、下山後は六所山のうさぎコースを辿って再び六所神社を経由して松平郷へと戻るコースである。炮烙山は現在山頂への登山口となるいこいの広場のトイレが使えないものの仮設トイレが2つ設置されており利用できる。

近道ルートでいこいの広場へ

炮烙山へは東駐車場横の県道361号線に合流する林道炮烙2号線に入る。15分ほど歩くと炮烙山近道の道標があるので、これに入って沢の左岸を登って行く。

炮烙山近道

炮烙山近道

すぐに大きな堰堤が現れ、沢を一度右岸に渡り20分ほど登ればいこいの広場に到着する。広場から炮烙山頂へは3本のルートがある。今回は登りには左側の「そうぞうの道」、下りには右側の「おもいやりの道」で下山することにする。尚、3月末まで近隣で伐採作業を行っているため作業中は近寄らないようにしたい。

炮烙山若人の森案内図

炮烙山若人の森案内図

炮烙山で陽だまり青空ランチ

山頂に到着したら早速展望台に登ってみよう。素晴らし景色が待っている。展望を楽しんだら南垂れの斜面で陽だまり青空ランチタイムにしよう。

炮烙山展望台

炮烙山展望台

ゆっくりと休憩したらおもいやりの道コースでいこいの広場に下山する。さらに往路を忠実にたどって野外センターの東駐車場、野外センター東入口に入って六所山下山途中に通過したうさぎコースの登山口に戻る。

うさぎコース

うさぎコース

うさぎコースで六所神社へ

うさぎコースを30分ほど登ると林道が横切り対面に六所神社古井戸の道標が現れる。林道を渡ってうさぎコース道標に従い登れば六所神社はすぐである。

六所神社古井戸

六所神社古井戸

松平郷へ下山

六所神社からは往路で辿ったいのししコースを戻り松平郷展望テラスまで下山する。再度展望テラスに登れば、朝とはひと味違った雰囲気の景色が味わえる。さらに往路を戻り氷池跡地へと下り、高月院やハッチョウトンボの生息するトンボ沼にも立ち寄ってみよう。室町期の景観を醸し出す室町塀に沿って進めば松平東照宮に帰ってくる。

室町塀

室町塀

管理人山行日 2024年2月7日
松平東照宮発 7:40
松平東照宮戻り 16:30

 

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