復旧の宮路山

宮路山 愛知の山、自然
宮路山

令和5年6月1日から3日にかけて発生した梅雨前線と台風2号による大雨では三河地域一帯も大きな被害を受けた。コアブラツツジ、紅葉の名所として名高い宮路山も例外ではなく大雨の影響による倒木や土砂崩れが発生し入山を控えるように呼びかけられてきた。また10月には山中でクマと思われる動物の目撃情報があり注意喚起もなされていた。11月のもみじ祭りに間に合わせる形で第一駐車場に向かう市道宮路線の通行止めは解除され、駐車場トイレ施設の復旧も図られた。今回は、内山駐車場からファミリー向けコースを辿る宮路山往復ルートの近況である。沢筋や山の斜面には大雨の爪痕が残るが登山路はほぼ問題なく歩ける。宮路山から五井山往復ルートについても合わせてご紹介する。三河湾を一望できる宮路山、五井山で青空ランチを楽しんでみよう。

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アプローチ

宮路山へのアプローチは内山駐車場か第一駐車場もしくは第二駐車場、あるいは福祉保健センターを起点にするなど脚力と余裕時間に合わせていくつかのコースを選択できる。今回は内山駐車場に車を止め、ドウダン展望コースで宮路山に登頂したら宮道天神社の奥の院に立ち寄ったのちに五井山を往復して往路を戻るコースである。尚、車で長沢町方面から第二駐車場、第一駐車場にアプローチするルートは道幅が狭い。対向車があると非常に苦労する。車のナビゲーションによってはこの道を示す場合があるが避けた方が無難である。赤坂町方面からアプローチしたい。

宮路山近況

内山駐車場には10台駐車できる。トイレ施設はないので途中までに済ませておく必要がある。付近には音羽図書館、生涯学習センターなどの公共施設や無料休憩所のよらまいかんなどがあるが、いづれも午前9時開館、月曜日定休である。尚、内山駐車場の北側階段を上ると「地滑り学習コーナー」がある。下山後に散策してみると良い。

内山駐車場から第一駐車場へ

駐車場南側の階段を上り、獣よけフェンスを開閉して登山道に入る。冬に赤い実をつけていたセンリョウは全て実を落としてしまい少し寂しげな感じであるが、もうすぐ小さな花をつけてくれるに違いない。しばらく行くと宮路山頂と忠魂碑・赤坂駅を分ける道標が現れる。山頂方面へと15分ほど歩けば舗装された市道宮路線に出る。昨年11月のもみじまつりまでは車はここで通行止めとなっていたが、現在は第1駐車場まで車でのアプローチも可能だ。さて、市道を横断して宮路山周辺案内図を確認したら左側の宮路山遊歩道に入る。

遊歩道に入るとじきに野鳥の森分岐を右に見送り、さらに20分ほど歩けば第一駐車場からの宮路山登山道入口にある階段上に到着する。昨年6月の大雨で第一駐車場のトイレは土砂崩れの被害を受けたが現在では復旧している。トイレが必要な場合は階段を下りて済ませておこう。

宮路山登山道入口

宮路山登山道入口

第一駐車場から宮路山

登山道入口の階段上から山頂へと向かう。宮路山遊歩道案内図のところで登山道は左右に分かれる。左は森林浴コース、右がどうだん展望コース、同トンネルコースに続くルートなので右へ行く。

宮路山遊歩道案内図

宮路山遊歩道案内図

右から第2駐車場からの登山路が上がってくるとすぐにドウダントンネルコースとドウダン展望コースの分岐点になる。付近には休憩所やベンチなどがあるので一息入れよう。山頂まではどちらのコースでも構わないし登りと下りで使い分けても良い。今回はドウダン展望コースを往復する。急な擬木の階段を15分ほど登れば宮路山聖跡の碑がある山頂に到着する。りっぱな碑は持統天皇が三河の地を行幸されたことを顕彰し大正天皇即位の記念行事として建てられたものである。碑を支える台石は弾琴石とよばれ、もとは宮路山中にあった自然石で3400キロもある。平安時代末期の琵琶の名手藤原師長がこの石の上で琴を弾いたと伝えられている。

宮路山聖跡

宮路山聖跡

宮路山頂からの三河湾の眺望はすばらしい。正面に渥美半島、その左奥には遠州灘も光り輝いて見える。山頂についたら宮道天神社本殿(奥の院)を往復してみよう。わずかな距離だ。本殿裏手に富士見スポットがあり、晴れていれば肉眼では指先ほどの大きさに富士山を望むことができる。

宮路山から五井山往復

宮道天神社から宮路山頂に戻り、一息入れ直して五井山へと向かう。宮路山から五井山の往復には五井山頂での昼食を含めて3時間半から4時間ほどみておきたい。宮路山頂からは800メートル毎に道標が設置されており五井山までの距離と所要時間を参照することができるが、初級者には少しきつめのコースタイムという印象だ。実際の所要時間はもう少し掛かるとみておいた方が良い。2つ目の道標(五井山頂まで2.3km、35分)を過ぎると右手に林道が迫り無線塔が現れる。ここからヒノキ林の尾根筋を行く形になり右下に林道を見ながら進むと3つ目の道標(五井山頂まで1.5km、25分)に着く。さらに尾根筋を進むと赤坂・長沢駅分岐がある4つ目の道標(五井山まで約18分)が現れ擬木のステップを詰め上がるとガードレールが見えて林道に出る。

五井山道標

五井山道標

この地点の道標には山頂まで0.7kmとあるが、なかなか到着しない感じがするところである。林道を少し歩くと右手ガードレールの切れ目に青い文字で「五井山へ」の立て札があり林の中に山道が続いているが、この山道はふたたび林道に下りてくるので林道をそのまま真っ直ぐ行って良い。

五井山立て札

五井山立て札

もうしばらく林道を行けば、今度は左手に赤い文字で五井山頂を示す立て札が現れるのでここで林の中の山道を行く。林道も結局五井山頂まで続いているのだが、仲仙寺のトイレへの道を確認するためにもここは左の山道に入った方が良い。

五井山立て札

五井山立て札

2分ほどで仲仙寺トイレへの分岐が現れると五井山頂は直ぐそこだ。三河湾が眼前に迫る展望が待っている。ベンチも新調されており景色をながめながらゆっくりと青空ランチを楽しむことができる。尚、山頂に仲仙寺トイレの案内図がある。山頂から赤テープを辿って下れば10分ほどのところにある。ご厚意の施設であり必要時はきれいに使わせていただこう。

五井山頂

五井山頂

山頂の北側に回れば、遠く御嶽山、恵那山、南アルプスの山々も見渡せる。

五井山頂より御嶽山と恵那山

五井山頂より御嶽山と恵那山

下山は往路を戻る。昨年6月の豪雨で道路、トイレなど大きな被害を受けた宮路山はいつもの風光明媚な山容を取り戻してきた。これから新緑もますます映えて、夏、秋と四季折々に楽しませてくれそうである。

管理人山行日 2024年3月11日
内山駐車場発 9:40
内山駐車場戻り 16:20

 

 

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