宇連山登山口 モリトピア愛知へのアクセス
今回の宇連山登山では愛知県民の森、モリトピア愛知を起点にして宇連山の南尾根、西尾根を辿ります。
下山は滝尾根を下り迫力の亀石の滝を経由して登山口に戻るコースの近況を紹介します。
どんづまりを意味することばである「うれ」の奥山はアルペン的な岩稜歩きを堪能できる秀峰です。
でもそこへ行き着くにはこんきい!こんきい!長い登りが続きます。
南尾根、西尾根ルートは真夏に登ろうと思うと後頭部に強烈な日差しを浴び続けるため苦しい登攀となりますが暑さがやわらぐ秋口からは抜群の展望を楽しみながら歩くことができます。
岩稜を辿って山頂に立ち、「森林浴の森 日本百選」、「水源の森百選」にも選ばれている緑と水の源泉愛知県民の森へと帰ってきます。
山と緑と水と、存分に味わえる宇連山へ準備万端整えてチャレンジしてみませんか。
登山口のモリトピア愛知へは車でアプローチするのがおすすめです。
宇連山の登山ルートについては愛知県民の森ホームページやジャパンエコトラック、愛知県奥三河の観光サイト「キラッと奥三河観光ナビ」などのパンフレットが参考になります。
愛知県民の森>>
こちらのページで参照できます。
ジャパンエコトラック>>
こちらのページで参照できます。
キラッと奥三河観光ナビ>>
こちらのページで参照できます。
尚、宇連山へは他にも東海自然歩道の仏坂峠や棚山高原からアプローチするルートもありますが、現在副川地内で森林整備のため一部の区間が通行止めになっています。
棚山高原から東海自然歩道で山頂を目指す場合は迂回が必要になります。
詳細はこちらの愛知県のホームページで確認できます。
青空ランチアドバイス
充実の山旅は朝駆けで決まります
今回の登山ルートは歩行距離がおよそ11.5km、所要時間は平均的なところで7時間ほどはかかるルートです。
休憩やお楽しみの青空ランチタイムも必要ですから特に足の速い人でなければ一日の活動時間は8時間から9時間程度は見積もっておいた方が良いと思います。
モリトピアへの交通手段は公共交通機関よりもマイカーに利がありますが、この場合駐車場へ向かう途中の車道に通行ゲートがあって朝7時から夜8時の開門となっている点に留意が必要です。
モリトピアを起点に日帰りで宇連山へ登るにあたってはこのゲートが開門すると同時に通行するように朝駆けで行動することをおすすめします。
秋口からは日の入りもだんだんと早くなり一日の行動開始時間が10分、20分と遅れるほど暗くなるまでに下山する余裕時間が少なくなります。
通行ゲートが開くまでゲート前で準備体操をして待っているぐらいの気持ちで出かけると充実の山旅は半分成功です。
ぜひ朝駆け、早い行動を計画して実行しましょう。
尚、モリトピアは宿泊もできますから前泊、後泊などを検討してみるとさらに余裕を持った山行が可能になります。
ルートの近況と見どころ
それでは登山ルートに沿って近況と見どころなどを紹介しましょう。
モリトピア愛知から南尾根へ
参考ルート(歩行時間目安):
モリトピア愛知駐車場(25)→不動滝上展望台(25)→南尾根道標
*歩行時間には休憩時間を含んでいません。平均から少しゆっくりめの所要時間を想定していますが体力や脚力に合わせて調整が必要です。(以下同様です)
モリトピア愛知駐車場
モリトピア愛知の駐車場へできるだけ早く入場します。
駐車場の脇に県民の森の施設案内図とハイキングマップが表示されていてトイレもあります。
ルート中のトイレはこの先亀石の滝に下りてくるまでありませんのですませておきます。
またハイキングマップには日没時間が記載されています。
事前に当日の日没時間を確認しておくべきですが、できていないときは登山開始時刻に自分で想定している所要時間をプラスして明るいうちに下山できるか確認しましょう。
今回のルートでは帰路の亀石の滝からモリトピアまでの間は平坦な林道歩きになります。
少なくとも日の暮れないうちに亀石の滝までは下りてきたいところです。
ヘッドランプを使わなくても済むのがベターですがヘッドランプは必携装備です。
Bキャンプ場を抜けて南尾根へ
Bキャンプ場入口の石垣に沿って舗装路を進むと「歩道入口→」の道標が見えてきます。
矢印の先のバンガロー脇に「南尾根 遊歩道登り口→」と書かれた白い大きな表示板がありますのでそこから登りはじめます。
山腹をジグザクと高度を稼いで行くと、右手奥に「不動滝上展望台」が見えてきます。
不動滝は下山時に滝のすぐ上を通りますので景観はお楽しみにとっておきます。
展望台から明るい林の中を10分ほど登るとヒノキの枝に赤テープが一本ぶら下がっている南尾根の支尾根に上がり、南側には別所街道方面の集落を望むことができます。
赤テープから右へ折れて支尾根伝いに南尾根を目指します。
15分ほど頑張って登ると前方頭上に道標が見えてきて南尾根に上がります。
南尾根、西尾根パノラマ縦走
参考ルート(歩行時間目安):
南尾根道標(15)→南尾根展望台(60)→国体尾根分岐(60)→滝沢分岐(5)→滝尾根分岐(15)→北尾根分岐
南尾根展望台
前出の南尾根道標で「西尾根・宇連山方面→」へと進路をとります。
登山路は岩稜帯の登りとなって視界が開けます。
右手奥遠方には三ツ瀬明神山がギザギザした特徴的な稜線を見せています。
岩稜帯を進んで転落防止の鎖が張られた脇を通り過ぎると南方に奥平の集落や宇連川も見下ろせるようになって南尾根展望台に到着します。
展望台はかなり傷んでいますので注意が必要です。
国体尾根分岐
南尾根展望台から国体尾根分岐を目指します。
所要時間は1時間ほどを見積もっておきます。
途中に防火水槽が三つ設置されていますのでペース配分の目安になります。
南尾根展望台をすぎると数分で「②防火水槽」、そこから30分歩くと「③防火水槽」、さらに30分で「④防火水槽」が現れて国体コース尾根分岐に到着するとイメージしておけばペースがつかめます。
②防火水槽を過ぎて岩稜帯に上がるとようやく目指す宇連山が左手遙か奥に望めます。
鎖場を通って③防火水槽に到着するまでの岩稜帯も非常に景色の良いところです。
歩くか立ち止まって景色をながめるかどちらかにしないとつまづいて転倒しますので注意です。
③防火水槽から登山路は西進して西尾根に合流します。
15分ほど歩くと立ち入り禁止の札が立つ岩場に出ます。
ここから進路は直角に北側へ曲がります。
さらに10分ほど歩けば④防火水槽に到着してそのすぐ先が国体尾根分岐です。
一本立てて現在地と所要時間を確認してみましょう。
宇連山はまだまだ先です。
西尾根上にも三つの防火水槽があります。
国体尾根分岐から15分で⑤防火水槽、そこから40分で⑥防火水槽、さらに25分で⑦防火水槽のある北尾根分岐に到着するぐらいの目安です。
滝沢分岐へ
国体尾根分岐から西尾根を滝沢分岐へと向かいます。
国体尾根分岐からはおよそ1時間ほどを見積もっておきます。
登山道は西尾根の尾根筋を少し東側斜面に外れる感じになり15分ほど山腹を登ると再び尾根筋に上がって⑤防火水槽に出ます。
防火水槽の先で緑色の鉄パイプの手すりが設置された岩稜をすぎ、幅広い尾根上を陽に照らされたり木陰を進んだりしながら長くてきつい登りをこなします。
⑤防火水槽から35分ほど頑張って登ると滝沢分岐まで10分の道標に到着します。
背後は立ち入り禁止になっています。
道標から先へと進み⑥防火水槽をすぎればすぐに滝沢分岐です。
滝尾根分岐、北尾根分岐へ
滝沢分岐からさらに進んで滝尾根分岐、北尾根分岐へと向かいます。
滝尾根分岐までは10分弱、滝尾根分岐から北尾根分岐までは15分程度です。
北尾根分岐の手前に⑦防火水槽があります。
滝沢分岐から木漏れ日のあたる岩稜帯につけられた階段や鎖場を登っていきます。
一登りすれば滝尾根分岐に到着します。
滝尾根分岐に到着したら今回の下山路である滝尾根の方角を確認します。
またこの時点での時刻からして宇連山を往復し明るいうちに下山できるかどうか確認することが大切です。
滝尾根分岐から宇連山までは片道1時間15分ほど、山頂での休憩も入れると往復で3時間程度見積もっておく必要があります。
行動開始時間が遅かったり、ここまでの所要時間が予定よりもかかっている場合は無理せずに滝尾根分岐から下山するのが賢明です。
予定通りに歩けていれば北尾根分岐へ向かいます。
陽が照ると背後から照らされて「こんきい!こんきい!」登りですが15分ほどで簡素な⑦防火水槽がある北尾根分岐に到着します。
北尾根分岐から宇連山往復
参考ルート(歩行時間目安):
北尾根分岐(25)→棚山分岐(25)→宇連山山頂
北尾根分岐から棚山高原への下山路となる棚山分岐を経て宇連山山頂を目指します。
北尾根分岐から宇連山までは50分から1時間ほどです。
棚山分岐へ
北尾根分岐から林の中を尾根伝いに棚山分岐を目指します。
日陰になってもきつい登りが続きますが20分から25分ほどで棚山分岐に到着します。
東海自然歩道の迂回路が左手から合流しています。
宇連山山頂
棚山分岐から宇連山山頂へはあと一息です。
地表に木の根がうねる歩きにくい登山路を登り大岩の脇を一つ、二つとすぎればついに山頂に到着します。
休憩場が荒廃していて立ち入り禁止になっているのが残念ですが、東側の眺望がひらけ三ツ瀬明神山を正面に望めます。
木陰でゆっくりと青空ランチにしましょう。
*筆者おすすめの青空ランチはこちらの記事で紹介しています。
滝尾根を迫力の「亀石の滝」へと下る
参考ルート(歩行時間目安):
宇連山山頂(20)→棚山分岐(20)→北尾根分岐(10)→滝尾根分岐(15)→北尾根・大幸田峠方面分岐(25)→滝尾根展望台(10)→下石の滝分岐(20)→亀石の滝
宇連山は一日の道程が長く登りも下りも足にこたえますので慎重に下ります。
まず往路を滝尾根分岐まで戻ります。
北尾根・大幸田峠方面分岐を分ける
滝尾根分岐から滝尾根を下りはじめると15分ほどで「北尾根・大幸田峠方面→」との分岐になりますのでこれを左へ分け「大津谷林道・滝沢方面」へと下ります。
滝尾根展望台
上記分岐からさらに5分ほど下ると⑳防火水槽が現れます。
この辺りの下山路はシダが茂って足元が見づらく地表を根がうねっていますので足をとられないように注意して下ります。
20分ほど下ると滝尾根展望台に到着します。
景色がよいので一服入れていきましょう。
亀石の滝
展望台からの下りもシダが広がる急な下りが続きます。
足元がよく見えないときはスリップや転倒に要注意です。
10分ほど下ると「下石の滝・下石林道方面→」との分岐点に出ますのでここで「亀石の滝・大津谷林道方面→」へ下ります。
水音がだんだんと大きくなり、木立の中に亀石の滝が見え隠れします。
20分ほど下れば滝下に降り立ちます。
「水源の森」、「森林浴の森」を登山口へ下山
参考ルート(歩行時間目安):
亀石の滝(2)→休憩所(70)→モリトピア愛知
亀石の滝の先にある休憩所からは平坦な林道歩きになります。
明るいうちに亀石の滝まで下りてくることができれば一安心です。
登山口までは1時間ほど、ゆっくり散策しながらなら1時間半ほどと見積もっておけばよいでしょう。
休憩所
休憩所には緊急無線設備とトイレがあり心強いです。
一服したらせせらぎの音を聞きながら大津谷林道を歩いてモリトピア愛知へ下山します。
樹木の展示林
帰路の林道沿いには色々な樹木の展示林が続いて目を楽しませてくれます。
スギ品種展示林にはじまり県の木展示林、かえで展示林等々。
樹木の名前を教えてくれるのでためになります。
不動滝
林道歩きも終わる頃不動滝が現れます。
不動橋の上からは滝つぼを、また橋を渡った先で滝の姿を遠望できます。
不動滝をすぎればモリトピア愛知へと帰ってきます。
宇連山は低山でありながら体力、脚力ともに要求されるなかなか手強い山ですが爽快な岩稜帯歩きと展望を楽しめる至宝の山です。
事前にルートの確認としっかりとした準備を行って充実の山旅へ出かけてみてはいかがでしょうか。
管理人山行日 | 2024年10月10日 |
モリトピア愛知駐車場発 | 6:55 |
モリトピア愛知駐車場戻り | 16:10 |