稲武の名峰【夏焼城ヶ山】全5ルート紹介!アクセスと見どころは?

夏焼城ヶ山 愛知の山、自然
夏焼城ヶ山

豊田市夏焼町と稲武町にまたがりなだらかな稜線を見せる夏焼城ヶ山。夏焼城ヶ山には東西南北の4方向から山頂を目指す登山ルートがあります。また東側から登る井ノ入ルートに合流するサンガ坂ルートも加えると都合6本の登山道が整備されています。

稲武地区にはどんぐりバスやデマンド便のおでかけ予約バスなどが運行されていますので、これらの交通手段もうまく活用すれば登山口へ戻るルートばかりでなく登山口と下山口を別々に設定するなど多彩なルート選択が可能です。

今回はサンガ坂ルートを除く「大井平・浅間ルート」、「馬野ルート」、「井ノ入ルート」、「夏焼ルート」の5つの登山ルートについて登山口へのアクセスとルートの見どころなどを紹介したいと思います。

夏焼城ヶ山全5ルートのアクセスと見どころ

夏焼城ヶ山へ登る際には、いなぶ観光協会の「夏焼城ヶ山登山マップ」や「いなぶ 軽登山 ハイキングガイド」が参考になります。協会のホームページや道の駅どんぐりの里いなぶの観光案内所で参照、入手できます。

>>「夏焼城ヶ山登山マップ」はこちら

>>「いなぶ 軽登山 ハイキングガイド」はこちら

また稲武地域バスの路線図や時刻表はこちらの豊田市のホームページで参照できます。

大井平・浅間ルート

アクセス

大井平ルートは紅葉の名所大井平公園から浅間神社の直上を経由して山頂に至る全長2880mのルートです。車は大井平公園駐車場に駐車できます。トイレも有るので安心です。

また浅間ルートは国道153号線沿いの登山口から浅間神社へアプローチして大井平ルートに合流する全長2000mのルートです。

浅間ルートの登山口付近には適当な駐車スペースが少ないので道の駅どんぐりの里いなぶから歩くか後に説明する夏焼ルートの駐車スペースが利用できます。またバス利用であればどんぐりバス根羽線の夏焼温泉口下車が便利です。

見どころ

大井平ルートは大井平公園駐車場前の「風の吊り橋」から眺める名倉川の渓谷美がみごとです。時間が許せば登山の前後に付近を散策するのがおすすめです。

風の吊り橋

風の吊り橋

大井平ルートは駐車場向いの国道257号線脇に設置されている公衆トイレの横から登りはじめます。トイレの外壁に登山ルートが掲示されています。このルートは5月のシャクナゲも見どころです。

大井平ルート(現地案内図より)

大井平ルート(現地案内図より)

古橋翁之碑の前からシャクナゲ園に入り城ヶ山遊歩道を進みます。ルートの要所には道標がありますので「城ヶ山」方面を目指せば問題なく辿れます。

30分ほどで左手の眼下に浅間神社が見えて「←浅間神社・R153」、「←城ヶ山」、「大井平公園→」の三つ叉分岐に至ります。神社までは短い距離ですのでここで一旦分岐を左に折れて立ち寄ってみるのがおすすめです。

浅間神社に下る三つ叉分岐

浅間神社に下る三つ叉分岐

浅間ルートから登る際は、国道153号線沿いにある足助警察署駐在所のすぐ東側に建つ石灯籠が登山口になります。登山口にトイレはありませんので事前にすませておきます。

浅間ルート登山口

浅間ルート登山口

石灯籠の階段脇に登山ルートが掲示されています。浅間ルートは前出の三つ叉分岐で大井平ルートに合流しますので分岐から先頂上までは大井平ルートと共通です。

浅間ルート(現地案内図より)

浅間ルート(現地案内図より)

舗装路を歩いて神社を目指しますが車で神社の駐車場まで上がることも可能です。

浅間神社

浅間神社

浅間神社の境内からは夏焼温泉の源泉となる温泉が湧出しています。神殿の石垣の下から清水がちょろちょろと湧き出ていてこれも神社の霊泉なのか山の清水なのか筆者には判断がつきませんが、興味深い見どころになっています。

石垣からの湧水

石垣からの湧水

神社駐車場の石垣の端に「←城ヶ山」の道標がありますので、ここから前出の三つ叉分岐に上がり城ヶ山へと向かいます。15分ほど歩くと仮設トイレのある登山口に到着します。山頂へは「←城ヶ山」の道標に従って左へ登ります。尚、トイレの奥へ砂利道を進めば10分ほどで馬野ルートに合流します。

城ヶ山登山口

城ヶ山登山口

さてトイレの地点から尾根にとりつくといよいよ急登となりますが、山頂までの残りの距離を示す道標に励まされて40分から45分ほどがんばれば到着できます。山頂には展望台もあって北西から北東方向の眺望が開けています。ゆっくりと青空ランチにしましょう。

筆者おすすめの青空ランチスタイルはこちらの記事で紹介しています。

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山頂から望む恵那山

山頂から望む恵那山

馬野ルート

アクセス

馬野ルートにアクセスするには、大井平公園から国道257号線を600mほど南下したところで茶臼山、津具方面へと左折して県道80号東栄稲武線に入ります。1.3kmほど進むと左手に駐車スペースがあります。

どんぐりバスの「馬野」バス停もありますのでバスでのアプローチや下山した際にも利用できます。

馬野ルート駐車スペース(どんぐりバス馬野バス停)

馬野ルート駐車スペース(どんぐりバス馬野バス停)

バス停の先の右手に見えるアウトドアガーデンを過ぎると右カーブとなって左から車道が合流してきます。この地点が馬野ルートの始点となっていて「←城ヶ山」の小さな道標があります。

馬野ルート登山口

馬野ルート登山口

始点にルートの案内図があります。

馬野ルート(現地案内図より)

馬野ルート(現地案内図より)

坂を上るとすぐに右手から林道馬野線が下ってきていますのでこれに入ります。三叉路に林道の標識が立っていますので容易に分かります。

林道馬野線に入る

林道馬野線に入る

しばらく舗装路を歩くと右手に「馬野登山口→」の道標が現れます。ここまで車で上がることもできますが、林道は一般車両の通行が推奨されていませんので徒歩で向かった方が無難です。

馬野ルート登山口

馬野ルート登山口

見どころ

馬野ルートは5本ある夏焼城ヶ山登山ルートのうちでも最も所要時間の短い全長1170mのルートです。林道馬野線は大井平ルートで紹介した仮設トイレの地点までつながっているため、登頂後に大井平公園への下山ルートとして利用されることも多いです。

馬野ルートはルートの途中に「馬野の巨石」と呼ばれる大きな石の壁があって見どころとなっています。

馬野の巨石

馬野の巨石

巨石から山頂までは残り500mです。頂上直下あたりは傾斜がきつく地表がやわらかくて所々で崩れています。足元が悪いので注意して登ります。

井ノ入ルート

アクセス

井ノ入ルートは夏焼城ヶ山の東方からアプローチする全長1200mのルートです。井ノ入ルートにアクセスするには国道153号線の地蔵峠から野入川沿いに林道を1.5kmほど南下するとベンチが設置された駐車スペースがあります。

井ノ入登山口駐車場

井ノ入登山口駐車場

また付近には「井ノ入登山口」のバス停もありますので予約バスも利用できます。尚、付近にトイレ施設はありません。

登山口は駐車スペースから数分歩いた先にあり、ルート案内図が掲載されています。

井ノ入ルート(現地案内図より)

井ノ入ルート(現地案内図より)

見どころ

井ノ入ルートは登山口から260mほど登ったところにあるミズバショウの群生地が見どころです。開花時期の春に訪れる際はぜひ登山ルートに組み入れたいところです。周辺にはカモシカの食害を防止するための獣害防止ネットが張られています。かなりの頭数が生息しているのでしょうか、今回筆者も付近でカモシカを見かけました。

ミズバショウ群生地

ミズバショウ群生地

群生地の一番奥から、木橋を渡って「ブナの木峠 城ヶ山→」の道標を辿れば城ヶ山登山道に戻れます。松の混じる杉林を上がって行くと「←城ヶ山 井の入登山口→」の道標が現れて尾根筋に出ます。

ロープのある急登を詰め上がると道標の立つ「ブナの木峠」に到着します。ブナの木峠から先は擬木の階段が整備されていて歩きやすくなっています。「頂上まで500m」の道標が現れるとその内の300mほどはどんどんと下っていってしまいますので、アレ?これで山頂に着くのかなと思っていると「頂上まで200m」の道標が現れてしっかりと残りを登り返す感じで山頂に到着します。

最後の登りあと200m

最後の登りあと200m

夏焼ルート

アクセス

夏焼ルートは国道153号線沿いから山の北面を南へ登る全長1300mのルートです。どんぐりの里いなぶから2km東に国道153号線の駐車スペースがあります。防火水槽がありますのでその前を避けて利用できます。また付近にはどんぐりバスの「夏焼」バス停もありますのでバス利用も便利です。

国道153号線駐車スペース

国道153号線駐車スペース

登山口へは駐車スペースから国道を東へ進み「中馬街道 地蔵峠→」の道標で右折します。

中馬街道 地蔵峠道標

中馬街道 地蔵峠道標

前方に大きなタンクのある「夏焼配水場」が見えたら手前で左折すると堰堤前に「←城ヶ山」の道標が現れます。

堰堤前「城ヶ山」道標

堰堤前「城ヶ山」道標

登山ルートの案内図は国道153号線沿いの「上夏焼」バス停斜め向いにある自転車店の前にあります。自転車店の脇からも登山口へ上がって行けますので駐車スペースからここまで真っ直ぐ国道を歩いてもよいでしょう。

夏焼ルート(現地案内図による)

夏焼ルート(現地案内図による)

見どころ

夏焼ルートは高低差300mほどを尾根伝いにぐんぐんと高度をかせいで行くルートです。また夏場は頂上直下の草が深く、最後の登りで背丈ほどの草をかき分けながら展望台脇へと上がる形となりますので少々つらいルートになっています。体力のある人向けのルートです。

登山道は登山口奥にある猪よけのゲートから始まります。ゲートがありますが右手の立木の間からルートに入れます。ゲートを開けた場合は閉めておきましょう。

夏焼ルート入口

夏焼ルート入口

ゲートを過ぎて小沢を右に見て杉林の小径を進みます。「←旧飯田街道・野入」の分岐を左に分け、山頂方面へ進み間伐された丸太が散らばる斜面を登ってゆくと「山乃神・行者様→」との分岐に出ます。すぐ先ですので立ち寄ってみましょう。

行者様

行者様

「←城ヶ山 山乃神・行者様→」の分岐までもどり、頂上をめざします。分岐からは山腹を切り返して登ってから今度は尾根筋を直登していきます。

コナラ、アカシデ、イヌシデと立木の名札に目をやりながら登りますが息が切れる急登が続きます。ロープが見えると「山頂まで200m」の道標が現れて物見岩に到着します。

物見岩

物見岩

さらに登って最後の100mの道標を過ぎ、背丈の高い草をかき分けながら進めばひょっこりと展望台の脇に出て頂上に到着します。苦労して登ると青空も格別です。

綿雲の連弾

綿雲の連弾

まとめ

夏焼城ヶ山は四季折々に季節の花や景観を楽しむことができます。登山ルートは地元有志の方々の努力で整備されていてどのルートをとっても歩行時間は片道50分から1時間半ほどで展望の良い頂上に立つことができます。

近くには温泉や宿泊施設なども点在していますから色々とルートを変えて楽しんでみたいですね。

稲武地域には他にもすばらしい眺望を楽しめる「押山」があります。こちらの記事で紹介していますのでぜひお出かけください。

いなぶ旧暦のひな祭りに武節城址と押山を歩く
この記事では武田勝頼ゆかりの武節城歩きと戦国時代武節城に国境の情勢を伝える上で重要な役割を果たしていた峯山砦狼煙場址ハイキングコースの最新情報をご紹介しています。抜群の展望を誇る峯山砦狼煙場址へ青空ランチに出かけてみませんか。
管理人山行日 2024年9月13日
井ノ入登山口駐車場発 8:00
井ノ入登山口駐車場戻り 13:25
管理人山行日 2024年9月6日
大井平駐車場発 10:10
大井平駐車場戻り 15:35
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