【御在所岳と湯の山温泉めぐり②】一ノ谷新道とグリーンホテル「美人の湯」

大黒岩より望む御在所ロープウエイ おとなり山、いで湯
大黒岩より望む御在所ロープウエイ

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御在所岳と湯の山温泉めぐりの二回目は「一ノ谷新道」を登ってみる。

一ノ谷新道の登山口は国道477号(旧鈴鹿スカイライン)沿いにあるが、今回は湯の山温泉を流れる三滝川の由来となっている三つの滝のうちの一つ、「潜戸の滝」を見ておきたいため登山の出発地点は一回目と同様「御在所ロープウエイ駐車場」とする。

一ノ谷新道で登山して山頂付近を周遊したら下りは山上公園駅からロープウエイで下山して「グリーンホテル」の日帰り温泉を楽しむ計画だ。

一ノ谷新道(出典:国土地理院ウェブサイト・地理院タイルを加工して作成)

一ノ谷新道(出典:国土地理院ウェブサイト・地理院タイルを加工して作成)

この記事は「御在所岳登山」も「湯の山温泉」も両方楽しみたい方におすすめです!
・一ノ谷新道の見どころと近況を詳細にレポート
・三滝のひとつ「潜戸の滝」と湯の町探訪に必須の準備と予備知識は?
・登山後は一回で二倍楽しめるグリーンホテルの二種類の源泉かけ流し温泉「美人の湯」

御在所岳登山「一ノ谷新道」の見どころと近況

「おばれ岩」が傾いたニュースに郷愁をかられ、無性に登りたくなってしまった御在所岳。

久しぶりの御在所岳ゆえ、あっちも登りたい、こっちも見たいで「登山といで湯」旅の二回目は一ノ谷新道を歩いてみる。

前回は裏登山道から登り、三滝のひとつ「蒼滝」を見物しているので今回は「潜戸の滝」を見ておきたい。

三滝川は御在所岳の東面に源を発する三本の沢の流れが湯の山温泉で集まって伊勢湾に注いでいる。

それぞれの沢には三つの大きな滝「蒼滝」、「潜戸の滝」、「百間滝」があってこれが三滝の由来といわれる。

駐車場アプローチとトイレの心配は?

早朝に御在所ロープウエイ駐車場に到着して車を停める。

前払い1000円で24時間入庫できる。

前回午前7時前に閉まっていた公衆トイレのシャッターは今回は開いていて利用できる状態であった。

係の方が早めにシャッターを開けてくれたか登山者が自分で開けたかどちらかであろう。

前回の記事にも書いが御在所ロープウエイに確認したところシャッターが閉まっているときは開けて使用してもよいとのことであった。

また他にも御在所岳の登山口付近にある無料駐車場などではトイレのない駐車場もあるため国道477号で東方から登山口にアプローチする場合は「鳥居道駐車場」でトイレを済ませておけば安心である。

ブヨふたたび!「潜戸の滝」

ロープウエイ駐車場前の公衆トイレ脇から潜戸の滝へ向かう。

「蛙石の大黒天」横を下って先へ進むと赤穂四十七士の縁起を記した「涙橋」に出る。

涙橋

涙橋

ここで橋を渡って登山口に向かう前に一旦反対へ涙坂を下ってゆく。

湯の山パーキングセンター手前まで歩き消火栓が立つ交差点を右折すれば潜戸橋だ。

三滝川の左岸沿いに東海自然歩道を10分ほど進めば「潜戸の滝」に到着する。

潜戸の滝は上半分では水が屈折して岩肌を流れ、下半分は直瀑となって釜に落ちている。

潜り戸の滝

潜り戸の滝

落差は12mほどはあろうか。

50mある蒼滝に比べると控えめな印象だ。

それにしても辺りは「ブヨ」が濃い。

前回、蒼滝を訪れたときの様子から予想はしていたがとても滝の「観光」になる状況ではない。

出かける場合は登山の装備、準備で防虫対策をしっかりと行ってから出かけないといけない。

途中ヒルも足元に目視した。

今回は駐車場でスパッツを着用し防虫スプレーをたっぷりとスプレーしてから歩きはじめている。

またこれから歩く一ノ谷新道はザレ場が多く小石が登山靴に入りやすくもある。

スパッツの着用がおすすめである。

一ノ谷新道登山口へ

涙橋に戻って三滝川を「翠明橋」、「誘い橋」と渡り返しながら上流へと歩いてゆく。

歩きよい舗装路だが温泉街はなかなか急坂で汗をかく。

大石公園で軽く一服してさらに車道を進むと登山道が一本左へ分岐して鎌ヶ岳へ向かう登山口となっている。

鎌ヶ岳登山口分岐

鎌ヶ岳登山口分岐

車も4、5台なら駐車できそうである。

一ノ谷新道へはもう少し車道を進んだ先の右カーブに中登山道と一ノ谷新道への分岐道標が立っている。

道標で石の階段を上がって登山道を進めば国道477号に出合う。

車ではここまで歩いてきた車道を先へ進んでも国道に合流できないので注意が必要だ。

登山道から国道に上がると正面が中登山道口、国道を西へ少し歩くと一ノ谷新道の登山口である。

一ノ谷新道登山口

一ノ谷新道登山口

いよいよ一ノ谷新道。

一息入れ直して足元も再点検しておく。

「一の谷 山の店」横にはチップ制のトイレもあってありがたい。

尚、潜戸の滝や温泉街の散策を省略するなら「割谷駐車場」を利用すれば登山口は近い。

登山者にはよく利用されている無料駐車場だがトイレはなく、必要な場合は山の店のトイレを利用させていただくことになる。

「一ノ谷新道」の見どころと近況

一ノ谷新道は掘り割り状のザレて滑りやすい急斜面や木の根が地表にうねる尾根道が多くて全般に歩きづらい。

標識には「中級者以上」とあり裏登山道に比べると少々しょっぱいルートになっている。

上部では足元の悪い急斜面のロープ場がつづいたりするので手袋や帽子、ヘルメットなど保護具を適切に身につけてでかけるようにしたい。

また今回、スズメバチをよく見かけた。

この時期はまだ活動期にあるので注意が必要である。

松茸岩

最初に現れるのが「松茸岩」

小ぶりながら楽しい岩が登山ルート中に出てくると元気をもらえる。

松茸岩

松茸岩

見晴らし台

松茸岩から2度ほど立ち休憩を入れながら1時間ほど歩くと左側が急斜面になったロープ場をすぎる。

抜けた先で「見晴らし台」の標識とピンクテープが立木に縛り付けられているので奥へと回り込んで上がってみる。

白いロープウエイの鉄塔と赤いゴンドラが遠目に小さく連なって見えて景色がよい。

見晴らし台からのながめ

見晴らし台からのながめ

鷹見岩

見晴らし台からも急斜面とロープ場が続き足元が悪い。

スズメバチもときどき飛んでくるので余計にやっかいだ。

立ち止まったり静かに歩いてやり過ごしたりして見晴らし台から30分ほどかかって「鷹見岩」に到着。

足場の良いところを探して一息入れることにする。

鷹見岩

鷹見岩

えびす岩

鷹見岩を発ってすぐにロープとハシゴの急登をこなし10分ほど歩けば「えびす岩」の標識に出る。

標識の裏手へ木の枝をガサゴソとかき分けて岩の上に立ってみればロープウエイの鉄塔もだいぶ下に見えてずいぶんと高度を上げてきたことがわかる。

御在所岳の岩肌がごつごつと樹林帯から顔をのぞかせ非常に景色がよいところだ。

えびす岩からの眺望

えびす岩からの眺望

大黒岩

登山道に戻り「大黒岩」をめざして歩きはじめるとニホンジカに出くわした。

かなり大きな成獣でこちらに気づいても逃げもせず、ずいぶん人慣れしているようだ。

前回といい、今回といい、山頂付近にたくさん生息していそうだ。

左手にロープが張られ、地際の折れた木株にピンクテープが巻かれた先のY字分岐で鋭角に右へ曲がって大黒岩への登山道へ入る。

と、またしてもスズメバチが飛んでいる。

しばらく立ち止まってじっとしているとどうやら登山道のすぐ脇にある樹洞に集まっているミツバチを襲っていることに気がついた。

少し思案したがその前を通らないと大黒岩へ行けない。

「何もしないよ、何もしないよ」とおまじないを唱えながらそおっと通らせてもらう。

無事通過して大黒岩へ立ち寄ったらダイレクトに山上公園駅に抜けようと思っていたがなんと直上するルートは通行止めになっている。

これでまたあの巣の前を通らなければならなくなった。

しかたがない、ひとまず大黒岩だ。

岩に登れば上を見上げても下を見下ろしても景色がよい。

数珠つなぎの赤いゴンドラをたのしく眺めながらしばらく休憩である。

大黒岩から山上公園駅を見上げる

大黒岩から山上公園駅を見上げる

大黒岩からかもしか大橋を見下ろす

大黒岩からかもしか大橋を見下ろす

御在所岳から「望湖台」と「富士見岩」

カモシカのいなくなったカモシカ広場

大黒岩からふたたびハチの大群の真ん前を通って山上公園の「カモシカ広場」まで上がった。

下山はロープウエイと決めておけばここで安全地帯に到着だ。

ここからは30分とかからずに下山できる。

紅葉シーズン前の平日なので辺りは観光客の姿もまばらだ。

今回は木陰のベンチでゆっくりと青空ランチにしてみる。

でもシカに追いやられてしまったカモシカのいないカモシカ広場は寂しい風景だ。

山上にカモシカの復活する日は来るのだろうか。

山上公園に到着

山上公園に到着

望湖台

おにぎりと冷たいお茶でエネルギーを充填し表道登山道の下り口前を通って「望湖台」へ行ってみる。

前回見ることが叶わなかった琵琶湖は今回も雲の中だが尖った鎌ヶ岳がなぐさめてくれる。

また来ますからね。

望湖台より望む鎌ヶ岳(左)

望湖台より望む鎌ヶ岳(左)

富士見岩

前回はスキーリフトのお世話になった帰り道だが今回はスキー場を歩いて山上公園駅へ向かう。

国見岳を横目で眺めながら下って雨量レーダーの北側を通って「富士見岩」へと回ってみる。

富士見岩はロープウエイの白い鉄塔、赤いゴンドラ、かもしか大橋、菰野町の町並と眼下に見下ろせて大変景色が良いイチ押しの展望台になっている。

伊勢湾や富士山は残念ながら霞の中だったが大満足の眺望だ。

秋先取りの風を深呼吸して少し早いがロープウエイ駅へ向かうことにする。

富士見岩からの眺望

富士見岩からの眺望

二種類の源泉で二倍楽しむグリーンホテル「美人の湯」

湯の山温泉の宿は宿泊に加えて「日帰り入浴」もできる宿が十ほどもある。

料金も600円から1000円程度とお手頃なので登山とセットにして楽しみたい。

たくさんの温泉宿とロープウエイがあるおかげで御在所岳は丸一日ハードな登山を計画するのもよし、ロープウエイで早めに下山して温泉でゆったりするのもよし、登山の前後に宿泊してじっくり登ってみるなど様々な登山プランを立てることができる。

今回はグリーンホテルの日帰り温泉を選んでみた。

グリーンホテルの温泉は泉温とpH値の異なる二種類の源泉がかけ流しで露天風呂と浴場に引かれている「美人の湯」。

一回で二倍楽しめるところが嬉しい。

館内浴場も露天風呂もとても大きくてゆったりとでき登山の疲れを癒やしてくれる。

源泉かけ流しの宿グリーンホテル

源泉かけ流しの宿グリーンホテル

さて次はどのルートにしようかな。

三滝の最後の一つ百間滝を確認しないとバランスが悪そうだ。

管理人山行日 2025年9月17日
御在所ロープウエイ駐車場発 7:05
御在所ロープウエイ駐車場戻り 15:05

 

 

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